入居率から考える空室対策
よく、入居率〇〇%とか、空室率〇%とか言いますが、適正な入居率って何パーセント何でしょう?
そりゃ、入居率100%!!空室率0%!!と思われるかもしれませんが、実際問題として、本気でそう思っていらっしゃるオーナーさんはいらっしゃらないと思います。
なぜならば、ほぼ不可能だからです。
「点」なら可能。「線」なら不可能。
例えば新築が3月に完成して、4月末に満室でした!
だから、入居率は100%です!という、理論は成り立ちます。
しかし、入居率を100%として計算してしまうと賃貸経営としては成り立ちません。
賃貸経営として考えるならば、出口戦略までの経営を考える必要があります。
例えば、そのマンションを30年間保有し続けて、360ヶ月一度たりとも退去がありませんでした。というパターンでなければ、入居率100%ではないのです。
つまり、賃貸経営として考えるならば、入居率は360ヶ月という全体の保有期間に対して、何ヵ月空室だったというような線で考える必要が有ります。
仮に空室期間が3ヶ月と仮定した場合の入居率は・・・
SUUMOの掲載されている物件の空室期間を元にデータを算出すると、新築~築10年で平均空室期間が80日前後、築11年~20年で130日前後、築21年以上で150日というデータになっていますが、
実際には、新築~築1年で30日平均ぐらい、
築2年~築10年で60日平均ぐらい、
築11年~20年で90日平均ぐらい、
築21年~も90日平均ぐらいですが、物件によるって感じだと思います。
※SUUMOのデータ抽出方法と、鹿児島市のSUUMO物件出稿状況をロジカルに組み直して、それに私の感覚と経験、実際の市場動向などを加味した、独断と偏見の感覚値ですので、あくまでこういう考え方もあるよね。という感覚で参考にしてください。
空室期間が2ヶ月+フリーレント1ヶ月、入居期間が5年間だったと仮定した場合は、
(60ヶ月-空室期間2ヶ月+フリーレント1ヶ月)÷60ヶ月=95%
空室期間が2ヶ月+フリーレント1ヶ月、入居期間が3年間だったと仮定した場合は、
(36ヶ月-空室期間2ヶ月+フリーレント1ヶ月)÷36ヶ月=91.6%
※厳密にはちょっと違いますが、分かり易さ重視で記載してます。
となりますので、入居期間によって入居率は異なります。
(ちなみに、入居率99%は100ヶ月入居して空室期間が1ヶ月!!)
入居率のこと、一度計算してみては如何でしょう?
入居率が見えてくると、次にとるべき空室対策が見えてきます。
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